当院の考える良いかみ合わせとは
※まずおことわりしておかなくてはいけないのは「かみ合わせ」という言葉の意味です。「かみ合わせ」とは上下の歯の接触状態をいいます。「歯並び」とは全くの別物です。「かみ合わせ」と「歯並び」の言葉の意味を混同させないようお願いします。
上下の歯のかみ合わせというのは歯医者にとっては基本中の基本です。しかしとても残念なことですが、4人歯医者が集まれば5つのかみ合わせ理論があるといわれるほどかみ合わせのさせ方には様々な考え方があります。
現在、国際的に歯科界をリードしているのは主に欧米になります。日本もがんばっておりますが、いろいろな道具や理論を日本は輸入しています。そしてこのかみ合わせの理論も欧米から輸入した考え方が日本でも主流となっています。しかし、この輸入したかみ合わせの考え方には、合う日本人と合わない日本人がいて、かなりの割合の日本人には合わないかみ合わせだと当院では考えております。国際的にかみ合わせの人種差というのはほとんど考えられていませんが、欧米人タイプのかみ合わせは多くの日本人には合わないと思われます。
もしあなたが歯医者で歯を入れて、かみ合わせの調子が良くないとしたら、あなたの歯は欧米式のかみ合わせ方が合わないのかもしれません。日本人の歯に合ったかみ合わせ方があります。
では実際に欧米人と日本人のかみ合わせはどこが違うのかを少しご説明しましょう。
左側が欧米人に多い歯列、つまり、国際的に主流のタイプです。右が日本人に多い歯列の写真です。決定的に違うところがありますが、どこが違うでしょうか。
犬歯の尖り方が違います。欧米人は犬歯が尖っているタイプが多いですが、日本人は尖らずに先端が真っすぐになっているタイプが多いです。
ご自身の犬歯を鏡でご覧になってみて下さい。犬歯が左図のように尖っていればあなたのかみ合わせは欧米人タイプ、右図のように先端が尖らず真っすぐだったら日本人タイプかもしれません。
どうしてこのような違いが出るのかといいますと、
モノを食べるときに欧米人タイプは下アゴを縦に動かしてかみます。それに対し、日本人タイプは奥歯を使うときに下アゴを横にずらして食べ物をすり潰すようにしてに動かすので、日本人タイプの犬歯も初めは尖っているのですがアゴを横に動かしているうちに徐々にすり減って尖りが無くなって平らになっていきます。
アゴを縦に動かしてかむ欧米人タイプ、アゴを横に動かして食べ物をすり潰すようにしてかむ日本人タイプ、さらにその中間のタイプ。様々なかみ方のタイプがあります。それぞれのタイプに合わせた治療をしていかないと治療後にかみにくい、かめないという問題が出てしまいます。お悩みの方はお気軽にご相談ください。